2017/01/24 前立腺癌に対する根治目的のVMATの治療成績
対象は、2008年8月から2013年3月までに当院でVMATで治療し、1年以上経過観察を実施した一連の前立腺癌患者287名
• 照射線量はD95処方で72-76グレイ/36-38分割
• CTVは、NCCN低リスク患者では前立腺のみ、中リスク患者では前立腺と精嚢基部、高リスク患者では前立腺と精嚢とした
• 骨盤内リンパ節領域は含めなかった
• PTVはCTVに後方のみ4mm、それ以外の方向には5mmのマージンを設定
• 観察期間の中央値は34.3ヶ月(範囲;13.2-63.0ヶ月)
治療後3年後と 5年後のグレード2以上の晩期有害事象発生率はそれぞれ8.9%と10.2%であった。うち、直腸については、治療後3年後と5年後のグレード2以上の晩期有害事象発生率はそれぞれ1.3%と2.6%であった。
(直腸出血はグレード2が2名、グレード3が2名であった)
観察期間は中央値で約3年間とやや短かったが、5年目での生物学的無再発生存率は、全体では93.8%であった。
(低リスクで100%、中リスクで97.2%、高リスクで90.0%)
文責:山本健太郎/山下英臣