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2015/11/28 頭蓋咽頭腫に対する放射線治療の成績

対象症例:頭蓋咽頭腫の診断で当院で放射線治療を施行した患者
試験デザイン:後ろ向き症例集積
適格基準:頭蓋咽頭腫術後照射11症例または再発に対する救済照射9症例
症例数:20名(ガンマナイフ:6例、定位照射1症例を含む外照射:14例)
対象年:1991年-2015年
照射線量:ガンマナイフは辺縁線量の中央値 16.5Gy(10-20Gy)
外照射 中央値50Gy(50-60Gy)
定位照射 20Gy/5分割


成績: 
[生存期間] ガンマナイフ 1年=100% 5年=80%  外照射 1年=91%
[無進行期間] ガンマナイフ 1年=83% 5年=33%  外照射 1年=100%
[副作用] 外照射では急性期の宿酔1名 ガンマナイフは急性期晩期ともに副作用なし


結論:
外照射では再発が発生せず局所制御良好にみえるが、観察期間短く結論は出せない
ガンマナイフ後の再発は腫瘍床内であった
腫瘍床全体を照射野に含めるとなるとガンマナイフの適応症例は限られてくる


文責: 東京大学医学部付属病院 放射線科   櫻町円香