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手術との成績比較

食道癌

食道癌に対する根治的放射線治療成績

病期 治療法
I期で、浸潤が浅いもの 内視鏡下の切除術など
I期で、浸潤が深いもの 手術もしくは放射線化学療法
II期・III期の一部 手術もしくは放射線化学療法
III期で病変が大きいもの、IV期 放射線化学療法
I期の食道癌には浸潤のより浅いものは内視鏡下の切除術などが、より深いものは根治的開胸手術や放射線療法(±化学療法)が選択されます。

II期・III期の食道癌に対する根治治療としては、手術(±化学療法)もしくは化学放射線治療を行います。遠隔転移のない局所進行食道癌では、放射線治療単独より化学療法併用群で生存率の有意な改善が見られます。

II・III期の食道癌に対しては、化学放射線療法と根治手術とでは治療成績が同等というのが欧米での共通の見解です。
  • 早期食道癌(T1, T2)に対する天理病院からの後ろ向き調査での結果報告では、手術群(3年生存率がT1で72%、T2で68%)と放射線化学療法群(T1で83%、T2で51%)との同等性が証明されています。
  • 国立がんセンター東病院を中心とした後ろ向き調査で、T2-3, N0-1, M0の食道扁平上皮癌において、CRT(5年生存率: 46%)と手術(51%)との同等性が証明されています。
  • 香港からの現時点で唯一の前向き試験(CUREスタディ)でも、両群の成績はほぼ同等でした。
後ろ向き試験・前向き試験
過去にすでに行われた治療をカルテ記録などからさかのぼって調査し、生存率などの治療効果を判断するのが後ろ向き試験です。それに対して前向き試験では、あらかじめ試験の方法を決定して、患者をランダムに2群に振り分けるなどして計画的に比較を行います。後ろ向き試験でも大まかな傾向は掴めますが、一般的には条件を完全に一致させることが難しく、厳密な評価とならないことがあります。
直接大血管や気管・気管支に食道癌が浸潤している場合や遠くのリンパ節に転移しているような場合には化学放射線療法が第一選択の治療法です。

当院での食道癌放射線療法と治療成績

当院でもII期/III期の食道癌に対して放射線化学療法が選択される頻度が増加しています。当科では年間約20症例のペースで食道癌に対する根治的化学放射線療法を施行しています。

2007年度はII期・III期の食道癌の患者さんの約6割が放射線化学療法、4割が手術を選択されています。その成績は、手術を受けた人で4年無病生存率が56%なのに対し、放射線化学療法群では34%です。ただし、
  1. 化学療法群ではIII期の中でも病変が大きく手術困難な症例が含まれやすいこと
  2. 手術群では病理病期、放射線化学療法群では臨床病期を用いること
といった違いがあります。放射線治療と手術治療を受ける患者さんの背景や評価方法が異なっていますので、直接の比較は困難です。
病期の違いによる見かけ上の成績の差
上記の試験では、手術群は「病理病期(手術時の肉眼所見や、切った組織の顕微鏡検査などで厳密に評価した病期)」を用い、放射線治療群は「臨床病期(CTや内視鏡などから予想した病期)」を用いています。術前に「ステージII」と考えていた症例でも、手術群では手術後に「実際は予想よりも進行しており、ステージIII」と判明することが、しばしばあります。放射線化学療法群ではそのような例も「ステージII」として最後まで治療が行われます。したがって厳密には同じ患者のグループ同士を比較していないことになり、見かけ上の成績の差となって現れます。
化学療法投与中の5日間のみ(月に1回のペースで計3、4回)入院で、残りの放射線治療は外来で行うといったことも可能です。
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